サーバー仮想化により、1台の物理サーバー上で、アプリケーションだけでなく、OSの部分までを含めて、複数に分割して動作させることができるようになります。

このOSからアプリケーションを含めた仮想サーバーは、1台の物理サーバー上で、複数動作していたとしても、互いに悪影響を及ぼすことはありません。

例えば、ある仮想サーバー上のソフトウェアの不具合等によりOSがハングアップしたとしても、他の仮想サーバーは別のOS上で動作していることになるので、道連れになることはありません。

それはつまり、独立性を保ちつつ、物理サーバ台数の削減できるということです。

大企業ともなると、自社内で稼働させている物理サーバーの数は数百台、あるいはそれ以上ということもあります。

複数のサーバーで行ってきたことを単一の物理サーバー上で実施することができれば、多数のサーバーを少数にまとめることができます。
物理サーバーの数を減らすことできれば、設置スペースや消費電力は抑えられ、それだけでコスト削減につながります。
特に、電力不安が騒がれる今の時代、節電対策は企業イメージに大きな影響を与えます。
消費電力の「見える化」が進んでいるのに、何の対策も講じずに無駄に電力を消費続けていたら、イメージが悪くなるのは言うまでもありません。

そもそも、多くの企業では、一部のサーバーは稼働率が高くても、他の多くのサーバーは非常に低いことは往々にしてあります。
さらに突き詰めていけば、経理サーバーなど月末や期末に負荷が集中し、月初や月中はリソースを余しているなどのケースもたくさんあります。
その場合、処理負荷のピーク時でも安定して動作することを前提にシステムが組まれているため、平均した稼働率に比べ、どうしてもコストが肥大化してしまいます。

そこで、サーバー仮想化により、複数のシステム(仮想サーバー)が物理サーバーの処理能力を共有できるようにしておき、システムごとのピークのずれをうまく生かせば、その無駄にしているリソースを有効に活用できるようになるというわけです。

さらには、サーバー仮想化は管理性、運用性、切替スピードなどの向上にもつながります。

分散していたサーバーを1台にまとめることができれば、ハードウェアの監視やセキュリティ管理の一元化を可能にし、運用コストを大幅に削減できます。

ただ、複数のサーバーを1台にまとめることで、ハードウェアのメンテナンスや部品の交換が必要となったとき、そこに乗っているサーバー(仮想サーバー)全てを停止させなければならないという心配点も浮かびあがってきます。

しかし、その心配点もライブマイグレーション機能等を使用すれば解決できます。

ライブマイグレーション機能は、ある仮想マシンで稼働しているOSやソフトウェアを停止させずに、丸ごと別の物理コンピュータに移動させる機能です。

この機能により、サーバーを停止させることなく、メンテナンス等を行うことができるようになります。

このように、サーバー仮想化は物理サーバ台数の削減以外にも多くのメリットを生み出し、まさに「使わない手はない」と言える技術なのです。